腱鞘炎は、骨と筋肉をつないでいる”腱”と腱を包んでいる”腱鞘”という組織に摩擦が起こり、炎症が生じて痛みが出る症状です。腱に痛みが生じるだけでなく、可動域制限やばね指と呼ばれるひっかかりの症状も出現することがあります。
手を大きく開いて甲を見ると、親指側に腱が2本浮き出て現れます。この腱の親指側がさらに2本になっていて短母指伸筋・長母指外転筋という腱鞘炎の好発部位になります。
腱鞘炎の原因としては、育児、楽器の演奏やスポーツでの同じ動作の繰り返しによるオーバーユースが考えられます。人の動作は、手の掌を下向きもしくは内向きで動かすことが多くあり、自然と前腕部は内向きに捻じれるようになります。内向きに捻じれた前腕・手首で動作を反復することで、腱が捻じれて摩擦が生まれ腱鞘炎を生じやすくなります。
まずは、手の掌、特に親指の付け根のマッサージで内向きに捻じれた前腕・手首を外向きの正しい位置に戻しましょう。付け加えると手の«小指»を意識して使うことで、さらに外向きの正しい位置へ戻るようになります。
お大事になさって下さい。